新型インフル公立30高が海外計画(静岡)新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の海外での発生を受け、海外への修学旅行を予定する学校は情報収集に追われている。現在のところ中止を決めた学校はないが、今後の流行拡大によっては中止の可能性もあり、生徒ならずとも気をもんでいる。
県教委によると、県内では今年度、公立高校30校が海外への修学旅行を計画。訪問先の大半はアジアだが、6校が新型インフルエンザの感染が確認されたアメリカ(ハワイ、グアム含む)を予定。ただし、渡航するのは10月以降で、学校教育課は「緊急に対応が必要な状況ではない。今後も情報収集に努めるが、影響はないのではないか」と話す。
県私学振興室によると、私立学校では5月に2校がカナダとシンガポールに渡航を予定している。新型インフルエンザ感染者が確認されたカナダへの修学旅行を計画する静岡英和女学院高校(静岡市葵区、冨田多嘉子校長)によると、2年生80人が5月7日から1週間、西海岸のビクトリアを訪問予定。現地の高校生との交流会やホームステイなどを計画している。
同校の近藤泰雄教頭は、「
中高6年間で一度の修学旅行で、生徒も楽しみにしている。外務省から自粛するよう注意や勧告があった場合には取りやめるが、現時点では実施する予定だ」と話す。
同校は保護者に対し28日、〈1〉外務省の海外安全情報で「渡航注意」が出ていない〈2〉旅行業者の情報でカナダへの渡航を取りやめた例はない〈3〉訪問先の学校では、健康診断など校医がすぐに対応する準備が整っている――など4点を安全性の根拠に、従来通り実施予定と伝える文書を送った。
ただし、マスクを全員に持たせ、飛行機内など不特定多数の人と接触する場所で着用することや、手洗い、うがいの励行、消毒用ウエットティッシュの持参などの対応策を示した。参加するかしないかの判断は「それぞれの考え方もあり、強制はしない」(近藤教頭)と、各家庭に委ねている。
一方、学校給食については、今のところ豚肉を提供しないなどの動きはない。県教委は「鳥インフルエンザの際は一部市町で鶏肉を使わないなど混乱した。風評被害が広まらないように安全性をPRしていきたい」と神経をとがらせている。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20090429-OYT8T00757.htm
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