機内に防護服の検疫官 豚インフル、成田も「機内検疫」成田空港では28日午後、到着便の「機内検疫」が始まった。午後1時20分ごろ、北米からの最初の便となるアトランタからのデルタ航空機が到着すると、防護服とマスク、ゴーグルを身につけた検疫官7人が機内に入った。
乗客によると、まず、10日以内に発熱やせきなどの症状がなかったなどを尋ねる質問票が配られ、乗客が記入している間にサーモグラフィーで発熱の有無を調べられた。その後、質問票を回収しながら問診が行われたという。同空港検疫所によると、同便には約130人の乗客がいたが豚インフルエンザの疑いがある乗客はいなかったという。
感染した疑いのある乗客が見つかった場合、乗客は感染症指定医療機関へと搬送される。周辺に座っていた乗客や担当の客室乗務員ら「濃厚接触者」(座席位置により最大で約50人)も、経過をみるため10日程度、空港近くのホテルに滞在させることになる。ほかの乗客にも質問票に連絡先を書いてもらい、それぞれの地元の保健所などが10日程度、健康状態の確認をする。
アトランタ経由でチリから帰国した東京都世田谷区の会社員百地公平さん(25)は「チリでも米国の空港でも検疫はなかった。乗務員から『感染拡大を防ぐため』と説明を受け、大切なことだと思った」。アルゼンチンからチリ、アトランタを経由して帰国した埼玉県の会社員の男性(44)は「みんな事情はわかっているようで冷静だった。必要な処置なので待たされてもしかたない」と話した。
成田空港にはこの日、メキシコを除く北米から到着する便が約30便あり、同検疫所は東京や横浜の検疫所からも応援を受けて対応した。
http://www.asahi.com/national/update/0428/TKY200904280284.html
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