自衛隊医官も投入へ=在メキシコ邦人にタミフル発送-新型インフルエンザ政府は28日、新型インフルエンザの感染阻止のための水際対策強化の一環として、空港での検疫に自衛隊の医官らを投入することを決めた。今後、発生国が増加すれば検疫に当たる医師の不足が避けられず、自衛隊の協力を得る必要があると判断した。また、感染が広がるメキシコに在住する邦人支援のため、インフルエンザ治療薬「タミフル」を追加発送する。
世界保健機関(WHO)が豚インフルエンザの人から人への感染拡大を受け、警戒水準を「フェーズ4」に引き上げた。これを受け、政府はメキシコ、米国、カナダから成田空港に到着した旅客機に検疫官の医師を乗り込ませ、機内での検疫を開始した。医師は乗客に、氏名や住所、訪問先や健康状態を記入してもらい、発熱などの症状がないかチェックに当たっている。
政府が28日に開いた「新型インフルエンザ対策本部」の初会合で舛添要一厚生労働相が「(検疫官の)医師が不足しているので、自衛隊の医官も協力してほしい」と要請。これを受けて防衛省は、陸上自衛隊の医官・看護官と防衛医科大学校の医師計約30人を成田空港の検疫所に派遣することを決定。30日から活動を開始する。
一方、タミフルは、在メキシコの日本大使館に2370人分が備蓄されている。政府はさらに2330人分を発送する方針で、これにより約6000人いる在留邦人の70%程度をカバーできるとしている。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&rel=j7&k=2009042801021
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