<新型インフルエンザ 家庭でできる対策>(下)外出自粛に備え、食料など備蓄新型インフルエンザが国内で流行した場合、感染を防ぐため外出を自粛することが重要だ。国や県のガイドラインは、家庭にとどまることを想定し、最低二週間程度の食料品や生活必要品を確保しておくよう呼び掛けている。家庭用の備蓄品をモデル展示している大田原市健康政策課の担当者は「備蓄一覧を参考に、家庭の事情に応じた品目と数量をそろえてほしい」とアドバイスする。
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新型インフルエンザが流行した場合、外出自粛で買い物に出掛けられないだけでなく、流通が滞ることも予想される。同担当者は「購入できるうちに備蓄を進めていくことが必要です」と指摘する。
同市のモデル展示は二〇〇八年三月から、市役所や公民館など十四カ所で実施している。展示品は夫婦二人の二週間分の備蓄例。厚生労働省のガイドラインを参考に用意した。食料品、医療品、日用品など六十五品目百四十六点に及び、費用は約二万八千円という。
■賞味期限を考慮 普段も使い補充
食料品として並ぶのは、主食の米や乾めん、副食の肉や魚の缶詰、乾物、漬物のほか、調味料や甘味類。非常食というより、日常使いできて保存が利くものが目立つ。「賞味期限を考慮して普段も使い、補充するようにします」
新型インフルエンザが流行しても、地震で被災した場合のように突然、水や電気、ガスが使えなくなるわけではない。「冷凍食品や野菜などを通常から貯蔵し、使い切ったら備蓄品を使う方法も考えられる」という。
■マスクの目安 1人1日2枚
感染拡大を防ぐための医療品や日用品も欠かせない。不織布製マスクは就寝時も含め一日中身に着けることになるため、一人一日分二枚が備蓄の目安。使い捨て手袋や漂白剤は、家の中を掃除するとき、ドアのノブなど家族みんなが手に触れる場所をふくために使う。
常備薬の解熱鎮痛剤は、副作用の心配のないものを薬局で相談して買い求めるといい。慢性疾患がある人は、日常飲んでいる薬を多めにもらえるかどうか主治医に相談しておくことが大切だ。
同担当者は「赤ちゃんがいれば粉ミルクや紙オムツ、お年寄りがいれば介護用品などが必要。ペットがいれば餌を用意しなければならない。備蓄一覧や展示品を参考に必要なものを考えてほしい」と話している。
家庭での備蓄例の一覧は、厚生労働省や農林水産省、県のホームページでも紹介している。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20090505/143819
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