<新型インフルエンザ関連銘柄の株価診断>高機能マスク生産のダイワボウ
■新型インフルエンザで急騰だが、感染拡大ピークアウトなら元の水準
ダイワボウ(大和紡績) <3107>は、紡績の中堅で、パソコン関連やレジャー関連にも展開している。2009年3月にはダイワボウ情報システムを完全子会社化した。インフルエンザ感染予防や花粉症対策で需要が高まっているため、抗ウイルス素材の高機能マスクの生産を大幅に拡大する方針だ。
2009年3月期の業績については2月6日に下方修正を発表している。産業資材の需要減速、子会社ダイワボウ情報システムの法人向け需要減速が主因である。営業利益、経常利益は増益を確保するが、純利益は08年3月期比39%減の6億円にとどまる見込みだ。10年3月期については、ダイワボウ情報システムが通期寄与するが、主力製品の需要動向には不透明感が強い。マスクの需要拡大が業績に与える影響は小さいが、インフルエンザ関連や花粉症関連の代表銘柄だけに、需要動向には注意しておきたい。
株価の動きを見ると、メキシコ、米国での豚インフルエンザ発生を機に動意づいた。世界的な感染拡大を材料視して4月27日から急騰していたが、5月1日には一転してストップ安水準で引けるなど、荒い値動きとなっている。ファンダメンタルズ面の評価よりも、冬のインフルエンザ流行や、鳥や豚など新型インフルエンザの発生を材料視して乱高下する特性が強く、感染拡大がピークアウトして思惑買いが一巡すれば、急騰前の水準に戻る可能性が高い。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0505&f=business_0505_015.shtml