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[豚インフルエンザ情報についてのまとめ]現在の状況、まとめについてはまとめ1へ、用語(WHOフェーズ分類など)についてはまとめ2へ【タイトル日付は報道日時・時系列でないこともあるので注意】
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新型インフル疑い例 国と自治体、連携不安

新型インフルエンザに感染している疑いがあった横浜市の男子高校生(17)は1日、ウイルス遺伝子検査の結果、新型でないと確認された。国内初の「感染疑い例」の扱いをめぐっては、厚生労働省と横浜市の間の連絡がぎくしゃくとし、国と自治体の危機管理の際の連携のまずさが浮き彫りとなった。また、感染か否かの確認作業そのものも手間取り、今後に課題を残した。【坂口裕彦、鈴木直、山衛守剛、木村健二、関東晋慈】

 ◇横浜市「厚労相先走り」
「緊急事態があった場合、私の判断で、何時であれ真夜中であれ、国民に一刻も早く正確な情報を伝えたい」。初の疑い例が出たとした1日未明の緊急記者会見について、舛添要一厚労相は同日朝、そう説明し、「迅速」な情報発信をアピールした。

ところが、そこでトラブルが生じた。

舛添氏が厚労官僚から高校生の情報を聞いたのは4月30日の午後11時過ぎ。それに伴い1日午前1時15分に記者会見を設定した。しかし、厚労省側は3回目の遺伝子検査の結果が解析不能だった点について横浜市に確認の電話をしたが、つながらない状態が続いた。このため記者会見は予定より20分遅れの1時35分にずれ込んだ。

舛添氏は会見で「危機管理の体をなしていない。こういう時は上に立つ者がリーダーシップを発揮しなければならない」と言い、横浜市の中田宏市長らを痛烈に批判した。

だが、横浜市側の言い分は異なる。市健康福祉局の説明では、市側が厚労省に一報を入れたのは30日午後9時ごろ。その際「疑い例」に相当するとの見解を聞き、双方で検査終了を待って同時発表を行う段取りを進めた。ところが、1日午前0時40分ごろの3回目の検査結果判明後に、テレビの速報テロップで情報が流れ、報道各社からの電話が殺到。厚労省側の電話に対応できなくなった。そのまま舛添氏が先に会見を開いたという。

疑いを否定した1日夕の厚労省発表を受け、中田市長は「今日は(舛添)大臣に振り回されたというのが正直な感想であります」と皮肉を込めて語った。

中田市長は、陽性診断が確定してから発表すべきだったとの考えを示唆し「(テロップが流れる)直前まで担当同士が話し合ってるわけですから。(大臣は)どたばた先走らないようにしないといけない」とくぎを刺した。

感染情報が増えてくれば、厚労省と自治体の間で再び混乱が生じかねない。舛添氏は「ホットラインを全首長と結んでおく必要」を説くが、神奈川県の松沢成文知事からも「厚労相の勇み足、フライング」との声が上がる。

 ◇検査手順に不備
「解析不能ということで、もう一度やるしかない」。1日未明の緊急会見。舛添厚労相は、感染を確認するための検査の不調ぶりに、いらだった様子を見せた。

疑い例となった高校生は、最初に行う簡易検査で新型が属するA型インフルエンザへの感染が確認された。その後、A型のうち季節性のA香港型として知られるH3N2型か、同じ季節性のAソ連型と新型の属するH1N1型かを調べる遺伝子検査を受けていた。横浜市の検査では明確な結果が出ていなかった。

なぜ、市の検査が不調だったのか。市に代わって遺伝子検査を行った国立感染症研究所(感染研)の岡部信彦・感染症情報センター長はまず「簡易検査のため医療機関が生徒から採取した検体(のどの粘液)に試薬が混ざり、遺伝子検査の精度を下げたと考えられる」と指摘する。緊急会見後に感染研は、再度検体を採取し、検査したがやはり「解析不能」だった。この点については「治療後(16時間程度の)時間がたっており、検査に必要なウイルス量が不足していたことも原因かもしれない」と説明する。

感染研で検体からウイルス遺伝子を増やし、再び遺伝子検査を行ったところ、Aソ連型と判明。厚労省は同日夕、新型への感染を否定する結果を発表した。

厚労省の担当者は「医療機関が検体を採取する際、簡易検査の分とは別に遺伝子検査用の検体を取っていれば、(市と感染研のいずれも検査の不調を)避けることができた。だが、通常は簡易検査で判明するA型を特定すれば治療ができるため、その作業を忘れてしまったのだろう」と最初の段階で2回採取すべきだったと話す。今後、遺伝子検査がスムーズに行えるよう、簡易検査の段階で検体を2回採取することを徹底させる通知を出すという。

==============

 ■男子高校生陽性反応後の経過

 <30日>

10時   市内医療機関の簡易検査で陽性反応

12時   市衛生研究所で検査開始

20時   2回の遺伝子検査で明確な結果出ず。市衛生研が国立感染症研究所に相談の電話をするが、連絡取れず

21時   市から厚労省に「感染研に相談しているがつながらない。A型だが、(新型かは)はっきり分からない」と説明。厚労省は渡航歴や症状などから「疑似症」(疑い例)と回答

21時半  厚労省から市に「疑似症なら国内初なので発表しなければならない」と連絡

      市健康福祉局から市安全管理局当直に「新型インフルエンザの可能性もある。単なるインフルエンザの可能性もある。今(3回目の遺伝子検査で)調べている」と連絡。当直から危機管理監らに連絡

22時   市が疑似症発生届を厚労省に提出

22時6分 危機管理監から市長に連絡

23時半  市は2回の遺伝子検査結果と、3回目の検査の途中段階の状況を厚労省に伝える

 <1日>

0時40分 3回目の検査結果が出るが、新型か不明。その後、テレビで報道され、市に報道機関から電話が殺到、対応しきれず電話を取らず

1時35分 舛添厚労相が会見。市の対応批判

*厚労省=インフルエンザ対策室長、横浜市=健康福祉局インフルエンザ対策担当部長

http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20090502ddn003040020000c.html
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