新型インフル:警戒度引き上げ、米などが先延ばし要請新型インフルエンザ流行に関して世界保健機関(WHO)が先月25日に初めて開いた緊急委員会で、米国とメキシコが、世界的大流行に備えた警戒度をそれまでの「フェーズ3」から「4」へ引き上げる決定を先延ばしするよう求めていたことが分かった。
1日に会見した、緊急委メンバーの田代真人・国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長によると、緊急委が開かれた時点で、メキシコ国内での人から人への感染が継続して起きていることは疫学的に明らかだった。WHOの定義上は、この段階で「4」になってもおかしくなかった。
ただ、メキシコが「(警戒度引き上げは)経済や社会に与えるインパクトが大きい」と主張。同国と米国が「疫学的な証拠だけでは不十分だ。ウイルス学的な検査を行って、科学的な証拠を得るまで待ってほしい」と要請したため、3日後に再度会議を開いて検討することになったという。
実際には、その後も感染拡大が続いたため、2日後に第2回緊急委が前倒し招集されてフェーズ4への引き上げが決まった。
http://mainichi.jp/select/science/swineinfluenza/news/20090502k0000e030059000c.html?link_id=RAH01
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