豚インフル警戒、関空でも発熱チェックメキシコや米国で豚インフルエンザが人に感染した問題は、国内にも影響が及び始めた。関西空港では、米国などからの到着客に発熱者がいないか、検疫官がチェック。メキシコへのツアーを中止する旅行会社も出ている。厚生労働省は25日夕、電話相談窓口を緊急に設置し、「正しい情報に基づいた冷静な対応を」と呼びかけ、西日本の自治体も情報収集などに追われた。
国際空港
関空の検疫所では、2003年に新型肺炎(SARS)が流行した際に設置した体温感知器「サーモグラフィー」8台で、到着客を常時チェック。この日、米国からの2便に計約300人が搭乗していたが、発熱などの異常を訴える人はいなかったという。
関空はメキシコからの直行便はないが、米国経由で渡航した人が到着する可能性があり、同検疫所はチェックを強化する一方、メキシコや米国方面に向かう旅行者らに、マスク着用やうがいの励行などを呼びかけるポスターを掲示した。
成田空港には同日夕、メキシコ発バンクーバー経由の日航機が到着。メキシコからの78人を含む385人の搭乗客に発熱者はいなかったが、同国から帰って来た東京都国分寺市の男性会社員(50)は「出国直前に休校になる学校もあると聞いて驚いた」と戸惑いながら話し、メキシコに向かう人たちも「ホテルに閉じこもっているしかないか」と不安を口にした。
旅行会社
阪急交通社は、4月29日と5月2日に出発予定の同国向けツアー(計52人)を急きょ中止した。「現地で死者が出ており、安全確認がとれないため」としている。5月4日出発のツアーを予定している近畿日本ツーリストは「情報を集めて対応を決めたい」としている。
電話相談
厚労省は午後4時から、職員10人で電話相談((電)03・3501・9031)の受け付けを始めた。「メキシコから帰国したばかりだが、出勤して大丈夫か」「メキシコ産豚肉を食べても感染しないか」など、午後9時までに300人以上から問い合わせが寄せられた。26日も午前9時~午後9時に受け付ける。
京都府などは、住民からの問い合わせに電話で応じる窓口を設置し、大阪市も26日から電話相談を始めることを決めた。大阪府は、世界保健機関(WHO)の判断を見極めた上で、保健所に電話相談窓口を設けるかどうかを検討。兵庫、徳島、福井各県などは会議を開き、対策を話し合った。
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20090426-OYO1T00341.htm?from=top
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