WHO、豚インフルの警戒レベル引き上げる可能性世界保健機関(WHO)のハートル広報担当は27日、WHO緊急委員会が豚インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)をめぐる警戒レベルを現行水準の「フェーズ3」から「フェーズ4」もしくは「フェーズ5」に引き上げる可能性があると発表した。
また、同担当は電話会議で、ワクチン製造に向けた作業が始まっていると語った。
「フェーズ4」は人から人に容易に感染する可能性があることを意味し、「フェーズ5」はすでに人の間でかなりの感染がみられることを意味する。
担当は、症例がメキシコ・米国・カナダ・スペインで確認され、感染地域が1カ所にとどまっていないことから、警戒レベルが「4」以上に引き上げられる可能性があると説明した。
ただ、ウイルスがメキシコから他の地域に飛び火したのかなど、ウイルスがどのように拡大したかを見極める一段の情報が必要と指摘した。
担当はまた、委員会が現行水準の「フェーズ3」からの引き上げは時期尚早と判断する可能性もあるとした。同警戒レベルの「3」は2005年に設定され、これまでに引き上げられたことはない。
担当は「明日に予定されていた会合が1日前倒しで行われたことは、緊急に対処が必要な事象・状況であることを示しているだろう」と述べた。
米疾病対策センター(CDC)が豚インフルのH1N1型ウイルスのサンプルをもとにワクチン製造の第1段階にあるとし、「ワクチン製造の作業が始まっていることを確認している」と述べ、市販されるまでには通常5─6カ月を要すると述べた。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-37727720090427
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