新型インフル:「豚」呼称やめましょう EUが提案欧州連合(EU)の行政府・欧州委員会の報道官は29日、世界的に感染が拡大している新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)について、「豚インフルエンザ」の呼称をやめ「新型インフルエンザ」と呼ぶよう提案した。経済不況下、「豚インフル」の呼称がEU域内の養豚・食肉産業に及ぼす風評被害を最小限に食い止めるためと説明している。オバマ米大統領も29日の会見では「H1N1インフルエンザウイルス」と正式名称で呼んでおり、一定の配慮をしているようだ。
欧州委が提案した理由は「ヒトからヒトへの感染であり、動物の病気であるとの誤解を避けるため」(報道官)で、現在の呼称では「産業への損害が甚大」と指摘している。
今回のインフルエンザの感染拡大を受け、中国やロシアなどはメキシコ・米国産の豚肉の輸入を禁止する措置を取った。EUは「豚肉は加熱すれば食べて大丈夫。禁輸の必要はない」(欧州委員会)との立場だ。
だがEU内部でも議長国チェコを含めた国が「呼称変更は混乱を招く」などとして「豚インフルエンザ」を使い続けており、EU内にも足並みの乱れが見られる。世界保健機関(WHO)は29日現在、「豚インフルエンザ」と呼んでいる。
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東京都食肉生活衛生同業組合・同食肉事業協同組合は28日、「『豚インフルエンザ』の呼称は不適切」と呼びかけた。
http://mainichi.jp/select/world/news/20090501k0000m040137000c.html
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