ソウル便に小松緊張 新型インフルエンザ、水際警戒休みなし 応援人員呼び検疫 新型インフルエンザの感染拡大で、石川県内の自治体や関係機関では三日も休日返上の警戒が続いた。感染者が確認された韓国から定期便が到着した小松空港では、検疫官が入念に水際防止を図る一方、マスクを持参して万一に備える出国者も目立った。県では情報収集や相談窓口への対応に追われた。
韓国人感染者が利用した仁川(インチョン)空港を出発したソウル便が午前十時半ごろ、小松空港に到着すると、空港内に張り詰めた空気が漂った。新潟検疫所小松空港出張所は同日、富山空港出張所から検疫官一人を応援人員として確保し、計三人でサーモグラフィーや健康状態質問票の点検作業を進めた。
同便に搭乗した二十六人のうち一人が発熱を訴えたが、別室で検疫官が症状を聞き取りした結果、感染の疑いはなかった。二泊三日の韓国旅行から帰国した坂井市内の会社員女性(23)は「外出時にはマスクを着用して出掛けるようにした」と話した。ソウル行き便には百三十七人が乗り込み、旅行のキャンセルも考えたという高岡市内の主婦(60)は「人込みには気をつけないといけない」と不安げな表情を浮かべ、マスクや手洗いせっけんを携帯して出国した。
富山空港でも、検疫所で韓国からの定期便とチャーター便の乗客を対象に、渡航歴などの調査票の記入に加え、体温計での検温を開始するなど緊張感が漂った。三日は約二百人を検査したが、異常のある乗客はいなかった。
http://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20090504102.htm
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