新型インフル、医療機関も準備 新型インフルエンザの感染が疑われる患者の発生に備え、県内の医療機関は大型連休中も受け入れ態勢を整えている。感染症指定医療機関の長岡赤十字病院(長岡市)は患者が大量発生する事態に備え、屋外に大型テントを設置。各病院では、感染が広がらないように気圧を下げた病室を用意し、設備などを確認している。
県健康対策課によると、県内の指定医療機関は同病院のほか、新潟市民病院、県立中央病院(上越市)、同新発田病院(新発田市)、佐渡総合病院(佐渡市)の5カ所で、感染症用の病床数は36。
このうち、長岡赤十字病院は3日までに、一般病棟と隔離した感染症用の病棟の入り口付近にテントを設置した。患者が集中した際に問診や簡単な検査を行うほか、待合室として使うためだ。
同病院には感染症用に6室10床があり、このうち3室には「陰圧空調機」を設置している。室内の気圧を低く保って廊下に空気が流れ出るのを防ぎ、ウイルスが拡散しないようにする。ウイルスを通さない防護服やゴーグル、手袋も用意した。同病院は「できるだけ一般の患者と接触しないような対策をしている」と説明する。
県立中央病院では感染症用の病棟は普段使っていないが、「今回の事態を受け、いつでも使えるように準備している」(上越保健所)という。陰圧空調機を備えた部屋が2室あり、医師らが防護服を着て診察する。
新潟市民病院でも病室に同様の設備を整えているほか、一般の入り口とは別に感染症患者専用の入り口を設けている。
メキシコに渡航したなど、感染の可能性がある人は、まず指定医療機関の5カ所を含む県内11カ所の病院などにある「発熱外来」を受診するが、同市保健所は「二次感染を防ぐためにも、帰国直後で熱があるような場合は直接医療機関に出向かず、保健所に電話で相談してほしい」と呼び掛けている。
県はまん延した場合に備えて、発熱外来を増やす準備を進めている。
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=158713
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