新型インフルエンザ:ウイルス、10年かけて混合 起源判明、人・鳥・豚の計4種 世界に拡大している新型インフルエンザウイルスは、98年に豚に流行した人型、鳥型、豚型の混合ウイルスに由来することが米コロンビア大などの分析で分かった。これに、欧州などで流行した別の豚型が交雑していた。新型ウイルスの起源と特徴が判明し、治療や今後の新型対策に役立つと期待される。
インフルエンザウイルスの遺伝子には8本のRNA(リボ核酸)がある。研究チームが新型の遺伝子を解析したところ、6本が98年に北米の豚が感染した2種類のウイルス由来で、うち1種類は人型と鳥型、豚型の混合だった。
一方、残りの2本は92年に欧州やアジアで流行したユーラシア型豚ウイルスに由来していた。ユーラシア型がどのような経緯で北米型と交雑したかは不明としている。
インフルエンザウイルスは複数の動物に感染するが、一つの種に定着すると他の種に感染することはまれだ。しかし豚は、人と鳥型の両方のウイルスが感染する細胞を持ち、今回の新型のように重複感染して遺伝子が混合することが知られている。
専門家は1918年のスペイン風邪など過去の世界的大流行(パンデミック)も、豚で豚型に人型が混合したことが原因と指摘している。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090504ddm002040112000c.html
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