マスク着用、手洗い指示 新型インフルどう対処 デパート、交通機関は… 新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の国内での発生や流行に備え、県内の交通機関やデパートなどでは、対策本部の設置や、従業員向けにマスクを備蓄するなどの対策に乗り出した。現状では、接客業を中心に「お客さんに『感じが悪い』と受け止められそうで、マスクはつけづらい」との声も聞かれるが、県健康対策課は「発生した場合に備え、不特定多数の人が利用する交通機関や施設では、できる限りの準備を」と呼びかけている。
県内外でバスやタクシーなどを運行する両備グループは、従業員に対し手洗いやうがいの励行に加え、岡山空港と岡山市を結ぶバス、タクシーの乗務員らに、できるだけマスクを着用するよう指示した。
一方、下津井電鉄は、国内に感染者が出た場合の対応として、東京、大阪など7都市と岡山を結ぶ高速バスの乗客へのマスク配布を検討し始めた。同社の担当者は「お客様や乗務員は長時間密閉された空間にいるため」と話す。
また、岡山市北区のホテルグランヴィア岡山は4月30日、総支配人を本部長とする対策本部を設置。従業員が出勤した際、発熱がないかなど健康状態の自己申告を求め、「できるだけ人込みに行かないように」と注意を促している。また、県内での発生に備え、従業員用のマスク2000枚を用意することを決めた。
天満屋岡山店でも、店内に対策組織を設置。従業員用のマスクや手袋などの備蓄を始め、マスク800枚を確保した。メキシコなど発生国・地域への出張を当面取りやめ、個人旅行も自粛を求めている。加えて世界保健機関(WHO)が警戒レベルを、世界的大流行(パンデミック)を意味する「フェーズ6」に上げた場合、従業員のマスク着用、営業時間の見直しなども検討する。
岡山後楽園は今月1日から、トイレ8か所に手洗いやうがいを勧めるチラシを掲示。同園事務所は「入園者にも予防の意識を持ってもらおうと張り出した。県内で発生すれば対策を強化したい」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okayama/news/20090503-OYT8T00784.htm
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